相互支援の記録(2000〜2013)

危険運転致死罪適用を求める署名 横断歩道での安全無視の暴走は危険運転。犠牲を無にせず交通死根絶のため

2003年2月7日

横断歩道での安全無視の暴走は危険運転
犠牲を無にせず交通死根絶のため

署名とりまとめ人(連絡先) 交通犯罪から子どもを守る会 
前田敏章(090-6871-6757  toshiaki@med.email.ne.jp )
遺族・告訴人  音喜多 一・ 真理子( 札幌市白石区 ) 眞下 清一・登志子( 札幌市西区 )

音喜多康伸君(中2)、眞下綾香ちゃん(小6)交通死事件に
危険運転致死罪の適用を求める署名にご協力下さい

 2002年7月、安全であるべき横断歩道上で、札幌市の二人の児童が相次いで交通犯罪の犠牲になりました。何の落ち度もないのに通り魔殺人に遭ったように愛し子を奪われた遺族は、深い悲しみの中、「こんな理不尽は許されない。『事故』と軽く扱うことなく、再発防止のためにも厳正な処罰を」と、札幌地検に加害者を危険運転致死罪で告訴しました。
 一昨年新設された危険運転致死傷罪は、続発する交通犯罪を抑止し、何より大切な生命身体の安全を確保するためのものと考えます。横断中の児童を暴走運転によって死に至らしめた二つの事件にこそ危険運転致死罪が適用されなくては、国民の安全と秩序を守る法の意味がありません。署名に是非ご協力ください。(2003年2月7日)

康伸君事件

 音喜多康伸君(13歳)は、2002年7月25日午後、横断歩道上を自転車で通行中、暴走トラックに13メートルもはねとばされ短い生涯を終わらされました。
 道警は運転手を業務上過失致死の疑いで書類送検しましたが、ご両親は、運転手が康伸君を事前に認めていながら、時速50キロと思われる猛スピードで、通行を妨害してはねたのは、危険運転致死罪にあたるとして2002年10月に告訴しました。

綾香ちゃん事件

 眞下綾香ちゃん(11歳)は、2002年7月19日午後、青信号の交差点を自転車で通行中、右折トラックに自転車ごとひかれて死亡。そのすべてを奪われました。
 道警は運転手を業務上過失致死の疑いで書類送検しましたが、ご両親は、運転手が綾香ちゃんを認めながら、道交法違反の外回り右折で加速し、時速40キロもの速度で通行を妨害、ブレーキも踏まず20メートル以上もひきずったのは、危険運転致死罪にあたるとして2002年12月に告訴しました。

大人のかたへ ぼくたちが、あんしんしてあるける社会にしてください
康伸君の事件を知った札幌市の小学生 M・D君

 音喜多さんと眞下さんは捜査の徹底と厳罰を求める「要望書」を依頼し、それぞれ6500名分、1700名分を地検あて提出しています。その中で、次のような声も寄せられています。「(綾香ちゃんは)信号を守っていたのに・・・。私は子どもにどう教えて良いかわからなくなりました。人の命を奪ってもこのくらいで済むという間違った考えを持たれぬよう、子どもにきちんと説明できる結果を望みます」(札幌市E・Y)

★危険運転致死傷罪とは

 飲酒運転によりわが子を奪われた遺族らの運動により、悪質かつ危険な運転行為に対する罰則強化のために改正された法律です。2001年12月より施行され、飲酒や高速度、進行妨害、信号無視などで人を死亡させた場合は1年から15年の有期懲役となり、それまでの懲役5年以下(窃盗罪の半分)という業務上過失致死罪に比べ大幅な厳罰化となりました。

★康伸君、綾香ちゃん事件に適用を求める条文

 「人又は車の通行を妨害する目的で、・・・通行中の人又は車に著しく接近し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度で・・・運転し、よって人を死傷させた者も同様(人を死傷させた者は10年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役)とする」(刑法208条の2第2項)

★なぜ署名が必要なのか

 危険運転致死傷罪適用のハードルは高く、昨年1年間の致死罪での適用は54件(致傷罪268件)にとどまっており、その9割は飲酒と信号無視で、今回の二つの事件のような通行妨害と危険速度での適用例は極めてまれです。
 北海道足寄町の一般道で、2002年6月、時速130キロでカーブを曲がりきれず対向車線の車に激突し4人を死亡させた事件がありましたが,帯広地検は危険運転致死罪ではなく従来の業務上過失致死で起訴しています(帯広地裁の判決の報道2003/3/6)。
 また、長野県では覚せい剤を使用し制限速度を30キロも越える暴走車に歩道上の娘さん(19歳)をはねられた宮沢さんが、危険運転致死罪の適用(訴因変更)を求め署名運動を始めました。法の趣旨を生かすため、今、行政と司法に声を上げる必要があります。

★交通犯罪撲滅のために厳罰をーーーご両親の訴えーーー

☆「当事者でありながら真実の見えないところへ追いやられています。警察に真実を、加害者に誠意を、検察に正義を求めるために告訴が必要でした。公正な処罰が交通犯罪撲滅につながると確信しています」(音喜多 一・真理子)

☆「このままでは夢や目標に向かって頑張っていた綾香の人生を奪った尊い犠牲は報われません。綾香の事件に適用されないなら、危険運転致死傷罪は何の意味もない飾りになってしまいます」(眞下 清一・登志子)

★署名にご協力下さい

 署名にご協力下さい。署名用紙は下記よりダウンロードしてください。
PDF方式 ワード(署名活動は終了しております)
 数名でもかまいません。下記宛送付をお願い致します。期限は、一次集約を2月末、二次集約を3月末としますが、裁判に向けその後も続けます。

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