交通死ー遺された親の叫びⅠ(2013~1998)

【コラムNo.023】 2007/12/25 高校生の感想文

投稿日:2007年12月25日 更新日:

◆「自動車運転過失致死傷罪」(2007年6月12日施行)と「飲酒運転厳罰化の道路交通法改正」(2007年9月19日施行)によって交通犯罪の刑罰の適正化が大きく前進と思われた矢先の12月18日、これら厳罰化への世論喚起の一つとなった福岡市3児死亡飲酒ひき逃げ事件を裁く福岡地裁が、判決日を目の前に、危険運転致死罪適用に難色を示し業務上過失致死罪等の訴因追加を地検に命令したことが報道されました。

◆2001年に新設された危険運転致死傷罪が、当初の法案の趣旨からはずれ、その適用要件に故意性の立証を求める不適切なハードルを設けたという法の不備につけ込んでの「判断」と思われますが、言語道断と言わざるを得ません。これが業過で裁かれるなら、「危険運転」とは一体何でしょう。法は何のためにあるのでしょう。

◆交通事犯をめぐっては、「法を運用する人々の意識のずれが未だに大きく残っていることが課題」との前回コラム(No.22.)での指摘を、ここでも繰り返さなくてはなりません。

◆暗澹たる気持ちになっていたところ、先月末(11月20日)、3学年対象に交通安全講話をさせていただいた札幌平岡高校の担当の先生から、生徒さんの感想文数編が送られて来ました。

◆勇気づけられました。「命とクルマ、遺された親からのメッセージ」と題したつたない話(レジュメ)だったのですが、受け止めてくれた若い人たちの瑞々しい感性に、希望の光を見る思いでした。生徒さんに感謝の気持ちを込めて、以下お二人の感想文を紹介させていただきます。

★前田先生の話は心をいためるもので、思わず涙がほほを流れました。あまりにひどすぎます。「交通事故死」それは本当に“事故”なのか? 違います。“殺人”です。私は毎日見るテレビの「事故」のニュースを見ると、「本当に“事故”なの? 許せない!」といつも思っていました。その疑問も今回の前田先生の講演を聞いて、はっきりと“殺人”なんだと分かりました。現在の法律は甘いと思います。政治経済の授業を受けていても、なぜ加害者の権利や保護をこんなにも重点におくのか、といつも憤りを感じます。「権利や保護=刑を軽くする」ではないのです。“刑罰”というのは罪を犯してしまった人がやり直すために乗り越えなければいけないものだと思います。だから、前田先生の娘さんを殺めてしまった人にもそれなりの刑罰は必要なのです。多分、罪を犯してしまったのに、罰を受けられない、軽くされた方が辛いはずです。

前田先生の言葉が、この国の法律をよりよい姿にするためのものになってくれると良いと思います。私たちも身近な所から出来ることをしていきたいと思います。前田先生の言葉を一生胸に、他人と自分の命を大切に生きていきます。今日はためになる話をありがとうございました。

★今日この講演を聞いて、とても泣いてしまいました。(中略)

今の社会では、運転することがあまりに軽い気持ちになっています。若者、大人、すべての人が命の大切さを考えて免許を取るべきだと思います。軽い気持ちなら取らないで欲しいです。

今回の講演を聞くまでは、「卒業したら免許を取ろう」という安易な考えでしたが、考えが根本的に変わりました。命の大切さを教えてくれる話でした。とても心に残りました。まさに「被害ゼロ」をめざす社会になって欲しいと心から願います。ありがとうございました。

◆今日はクリスマスです。しかし我が家では長女の月命日なのです。明日からも、年越し、お正月など世間の賑わいが辛く感じられる日々が続きます。作りかけている年賀状には、12年前から「おめでとう」の言葉はありません。

◆しかし、長女が「生命のメッセージ展」に参加し、メッセンジャーとなって全国を巡るようになってからは、元気を出して全国各地でのメッセージ展を紹介することで、年賀状はやめずに続けて来ました。

◆今作っている年賀状は、来年6月6~8日、札幌で計画中(2002年以来6年ぶりになります)の「生命のメッセージ展in札幌」(同時上映「0(ゼロ)からの風」)の紹介をメインにしています。長女の願いであろう「被害ゼロ」の社会を作るために、命の大切さを伝えたいのです。

◆クリスマスと言えば、今年私が新たに出会い、大きな力を与えていただい方の一人、千葉商科大学の小栗幸夫先生が、ネット上で「クリスマスに希望を」ソフトカーと子どもたちとのふれ合いを紹介しています。先生のサイト ソフトカー・ダイアリー をご覧下さい。私にとっては心暖まるプレゼントでした。(このことを知らせてくれた 世界道路交通犠牲者の日・つながるプラザ もご覧下さい)

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