交通死ー遺された親の叫びⅡ(最新〜2013) 交通事件

【報告】砂川5人死傷事件(その4)2017.4. 札幌高裁は両被告の控訴を棄却

投稿日:2017年4月16日 更新日:

4月14日報告後の追記

4月14日報告後の追記です。
4月21日、谷越被告は最高裁への上告をせず、懲役23年の刑が確定する見通しであることが明らかになりました。

※4月22日付 北海道新聞(下段)参照

4月24日、検察も上告しないことを明らかにし、谷越被告の刑は確定しました。

4月28日、古味被告は、極めて不当にも、判決を不服として(28日までに)最高裁判所に上告する手続きを行いました。

  • ※ 言語道断です。古味被告は犯した罪の重大さを真摯に受け止めるべきです。(本HP管理者)
  • ※ 上告したことについて、娘を亡くした廣澤千惠子さんは、「また上告と聞いて、大変な失望です。苦悩が続いて裁判だけでも終わりたいと思っていましたのに、非常に残念です」とコメントしています。(NHKニュースから)

札幌高裁は被告の控訴を棄却し、危険運転・懲役23年の一審を支持

2017年4月14日、札幌高裁(高橋徹裁判長)は、砂川市の国道で永桶さん一家5人が死傷した事件(2015年6月6日)について、被告の控訴を全て棄却し、両被告に(一審と同じく)懲役23年を言い渡しました。(後段記事参照)
以下傍聴報告です

「悪質危険な運転の極み」に対する当然の正義の判決

当然とは言え、一審の判決に続く、正義が貫かれた判決です。
本事件と裁判の経緯は、当ページでも報告をしてきましたが、被告らの行為は「飲酒運転」「公道上のカーチェイス・危険速度の暴走」、そして「赤信号無視」という、まさに「悪質危険な運転の極み」とも言うべき犯罪行為です。
一審で意見陳述した広沢千恵子さん(犠牲になった永桶文恵さんの母親85歳)が「一生刑務所から出さないで欲しい」と述べたのは当然で、結果の重大性(4人死亡、1人重傷)からも極刑が求められるところです。

せめてですが、危険運転致死傷罪が作られていて本当に良かったと感じます。高裁での控訴棄却にほっとしています。
この事件の加害者が危険運転致死傷罪(今回の適用条項:2条5項 「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」 )の最大刑罰で裁かれなくては、この法の意義は大きく揺らぐからです。

控訴棄却の判決を報じた各紙の論調も、

  • 「不満ある。一生刑務所に」「無謀運転に警鐘鳴らす」(北海道新聞)
  • 「判決後、裁判長見つめ」「遺族の母『量刑軽い』」(毎日新聞)

などの記事見出しに見るように、刑事司法がもっと尊重すべき被害者の思いを前面に出した至当なものでした。

反省の全く無い被告(今日の法廷には谷越被告のみ出廷でしたが)の控訴が不当なものであったこと、両被告に求められるのは、直ちに罪を認め、刑に服することであること、これらを(傍聴席から)痛感させられました。

新聞記事

北海道新聞 2017年4月15日

2017/04/22 北海道新聞

砂川死傷事故
谷越被告 懲役23年確定へ
上告せず「遺族のため早く服役」

 砂川市で2015年6月に一家5人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われ、14日に札幌高裁で控訴を棄却された空知管内上砂川町、無職谷越隆司(たにこしりゅうじ)被告(28)が上告しないことが21日、分かった。懲役23年とした一審、二審の判決が確定する見通し。
 谷越被告は上告しない趣旨の書面を19日付で提出した。検察側が28日までに上告しなければ懲役23年の刑が確定する。谷越被告と共謀したとして、一審、二審で同じく懲役23年を言い渡された住所不定、無職古味(こみ)竜一被告(28)は21日午後5時時点で、上告するか明らかになっていない。
谷越被告の弁護人によると、谷越被告は上告しない理由について「遺族らの気持ちを考え、一日も早く刑に服するのが今の自分ができることと考えた」と説明したという。
被害者の永桶(ながおけ)文恵さん=当時(44)=の母広沢千恵子さん(85)は「家族が戻ってくるわけではないが、上告しないと聞き安堵(あんど)している。控訴審判決がしっかりと事実認定をしてくださったからだと思う」と代理人を通じてコメントした。
一審、二審の判決によると、谷越、古味両被告は15年6月6日夜、車を競走させて赤信号を無視し時速100キロ超で交差点に進入。飲酒運転の谷越被告の乗用車が、歌志内市の会社員永桶弘一さん=同(44)=の軽ワゴン車に衝突、後続の古味被告のRVが路上に放り出された長男=同(16)=を引きずって逃走した。永桶さんら家族4人が死亡、次女(14)が重傷を負った。

〈参考〉

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
              (平成25年11月27日法律第86号)
第一条 (定義) 略
第二条  (危険運転致死傷)
次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。

一  アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
二  その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
三  その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
四  人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
五  赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
六  通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

第三条以下 略

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